終活としてのもの捨て
昨年秋からお一人様暮らしになった。
身の置き所のない空疎感から、しゃにむに体を動かして、
家の中いたるところの、もの捨てに没頭した。
主に衣類、次に書籍・文書、食器類、大小の家具、
自分的にはこれでもか!というほど捨てた。
3か月ほどの間で、ひとまずクローゼットと書庫は1/3になり、
どことなく雑然としていた室内が明るくなった。
と同時に、うつな状態から少し抜け出ていた。
ふとがむしゃらにもの捨てしていた3か月を振り返って、
ああ、これは死に支度だと思った。
雪が解けて、外の仕事ができるようになったので、
物置や敷地の中においてある工具類もこれから片づけて捨てる。
庭の樹木や草花も、大きくなって重なり始めたものは取り除く。
不要な物、というよりも、必要ではないものは持たない。
そう思い決めれば、もの捨ては難しくない。
この半年間に捨てたもので、捨てなきゃよかったと思ったものは2つだけ。
それも、そのときそう思っただけであって、それがなくても今は困らないし、
そもそもそれが何だったのか今は思い出せない。
生活そのものは続いていくし、仕事も続いていくから、
身辺全部をがらんとしてしまうわけにはいかない。
それでも、遺品整理するものが困るほどのものを持っていたくないとは思う。
できれば残ったものは骨壺一つ、という状態が望ましい。
この先まだ一年ほどは、もの捨てにまい進することになると思う。
すっきりした!と気がすんだあと、残りの時間をどう暮らすのか、
その時になるのが楽しみだ。